新NISAを始めようと思っても、証券口座をどこにするかで迷ってしまう人は多いと思います。
特によく比較されるのが、楽天証券とSBI証券です。
僕自身は、妻と子ども2人の4人家族で、家計を支えながらS&P500を中心に資産形成を続けています。僕は楽天証券、妻はSBI証券を使っており、家計全体では両方を管理しています。
実際に使って感じる結論は、楽天証券とSBI証券のどちらかが全員にとって圧倒的に優れているわけではない、ということです。
- 楽天カード・楽天銀行・楽天ポイントを使うなら楽天証券
- 三井住友カード・Olive・Vポイントを使うならSBI証券
- どちらの経済圏にも入っていないなら、画面や管理方法が自分に合うほう
大切なのは、数千円のキャンペーンや一時的なポイント差ではなく、10年、20年と無理なく積み立てを続けられることです。
この記事では、楽天証券とSBI証券の違いを整理しながら、子ども2人・一馬力家庭の僕なら何を基準に選ぶかをまとめます。
結論:迷ったら普段使っているカード・銀行で選べばいい
新NISAでインデックスファンドを積み立てるなら、楽天証券とSBI証券のどちらを選んでも大きな失敗にはなりにくいです。
どちらも新NISAに対応し、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)など、低コストの投資信託を取り扱っています。
同じ投資信託を同じ金額だけ買うなら、証券会社が違うだけで商品の運用成績が変わるわけではありません。
差が出るのは、主に次の部分です。
- クレカ積立で使えるカードとポイント還元
- 普段使っている銀行との連携
- 投資信託を保有したときのポイント
- アプリやウェブ画面の使いやすさ
- 夫婦や家族の口座をどう管理するか
したがって、最初の判断は難しくありません。
楽天サービスを日常的に使っているなら楽天証券、三井住友カードやOlive、Vポイントを使っているならSBI証券が自然です。
証券口座のために銀行やカードを何枚も増やすより、今の家計の流れに合わせるほうが管理しやすくなります。
楽天証券とSBI証券の違いを比較
新NISAで投資信託を積み立てる初心者に関係する項目を中心に比較すると、次のようになります。
| 比較項目 | 楽天証券 | SBI証券 |
|---|---|---|
| 相性がいい人 | 楽天カード・楽天銀行を使う人 | 三井住友カード・Oliveを使う人 |
| クレカ積立 | 楽天カード、月10万円まで | 対象の三井住友カードなど、月10万円まで |
| 一般カードの基本的な還元 | 低コスト投信は楽天カード0.5% | 三井住友カード(NL)は年間利用条件達成で0.5% |
| ゴールドカードの還元 | 楽天ゴールドカードは低コスト投信0.75% | 三井住友カード ゴールド(NL)は年間利用額により0%・0.75%・1% |
| 銀行連携 | 楽天銀行とのマネーブリッジ | 住信SBIネット銀行、SBI新生銀行などと連携 |
| 主なポイント | 楽天ポイント | Vポイントなど |
| 投信保有ポイント | 対象ファンド・条件あり | 投信マイレージ。対象や付与率は商品により異なる |
| 向いている使い方 | シンプルに楽天へまとめる | 商品・ポイントの選択肢を重視する |
※2026年9月25日時点。還元率や対象カード、年間利用条件は変更される可能性があります。必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
この表を見るとSBI証券のほうが条件次第で高還元になる場面もありますが、条件が付く点には注意が必要です。
一方、楽天証券は通常の楽天カードでも、低コスト投信のクレカ積立で0.5%還元が基本です。僕が申し込んだみずほ楽天カードの場合は、対象条件を満たすクレカ積立で楽天ポイントとみずほポイントを合わせて最大1%となります。
ただし、カードやポイントの条件は今後も変わり得ます。還元率だけで証券口座を決めると、制度が変わるたびに乗り換えたくなるので、あくまで判断材料の一つとして見るべきです。
参考:楽天証券「クレカ積立」
楽天証券が向いている人
楽天証券が向いているのは、次のような人です。
- 楽天カードや楽天銀行をすでに使っている
- 楽天ポイントを貯めたり使ったりしている
- 投資と銀行・カードをできるだけまとめたい
- 細かい条件を追うより、分かりやすさを重視したい
- 投資信託の積立を自動化したい
楽天カード積立が分かりやすい
楽天証券では、楽天カードを使って毎月100円から10万円まで投資信託を積み立てられます。新NISAのつみたて投資枠にも対応しています。
低コスト投信を通常の楽天カードで積み立てる場合、基本のポイント還元率は0.5%です。楽天ゴールドカードは0.75%、楽天プレミアムカードは1%となっています。
カードの種類を上げれば還元率も上がりますが、年会費を払ってまで積立ポイントを増やすべきかは別問題です。積立だけを理由にゴールドカードやプレミアムカードへ変更すると、年会費のほうが高くなる場合があります。
楽天銀行との連携で資金移動を減らせる
楽天銀行と楽天証券をマネーブリッジで連携すると、自動入出金を利用できます。
投資のたびに銀行から証券口座へ手動で入金する必要がなくなるため、積立を仕組み化しやすいです。
僕は銀行やカードの数を整理し、メインバンクを楽天銀行、証券口座を楽天証券に寄せる方向で考えています。子どもの銀行・証券口座も楽天へまとめる予定なので、お金の移動と管理を一つの流れにしやすいことが大きな理由です。
ポイントを最大化するためというより、家族分を含めて管理の手間を減らすために楽天へ寄せています。
楽天ポイントを投資に使える
買い物などで貯まった楽天ポイントを、投資信託や国内株式などの購入に使えます。
ただし、ポイント投資ができるから楽天証券が必ず有利というわけではありません。ポイントを使って買う商品も値下がりする可能性があります。
先に買う商品を決め、使えるポイントがあれば投資へ回す、くらいの位置づけがいいと思います。
【「楽天証券はどんな人に向いている?実際に使って感じるメリット・デメリット」】
SBI証券が向いている人
SBI証券が向いているのは、次のような人です。
- 三井住友カードやOliveを使っている
- Vポイントを貯めている
- 投資信託の保有ポイントも重視したい
- 商品やサービスの選択肢が多いほうがいい
- 条件を確認して使い分けるのが苦にならない
三井住友カードとの相性がいい
SBI証券では、対象の三井住友カードなどを使って月10万円までクレカ積立ができます。
ただし、ポイント還元率にはカードの種類や年間利用額の条件があります。
たとえば三井住友カード(NL)は、年間カード利用額が10万円以上なら0.5%、10万円未満なら0%です。三井住友カード ゴールド(NL)は、年間利用額が100万円以上なら1%、10万円以上なら0.75%、10万円未満なら0%です。
なお、クレカ積立の利用額は、この年間カード利用額の集計対象に含まれません。
条件を満たせる人には魅力がありますが、積立ポイントのために不要なカード決済を増やすのは本末転倒です。
投信マイレージの対象が広い
SBI証券には、対象の投資信託を保有しているとポイントが付く「投信マイレージ」があります。
付与率は商品によって異なるため、単純に「SBI証券なら何%」とは言えません。それでも、投資信託の保有残高に応じたポイントを重視する人には比較材料になります。
ただし、低コストのインデックスファンドでは付与率が低い場合があります。ポイント目的で信託報酬の高い商品を選んでは意味がありません。
選択肢が多い反面、初心者には複雑に感じることもある
SBI証券は、ポイントサービスや銀行連携、商品などの選択肢が豊富です。
これは強みですが、初心者にとっては「どれを選べばいいのか分かりにくい」と感じる原因にもなります。
我が家では妻がSBI証券を使っています。僕が家計と口座を管理するうえでは、自分の楽天証券とログイン先が分かれるため、誰の資産なのか区別しやすい面もあります。
一方、夫婦で同じ操作方法にそろえたい家庭なら、同じ証券会社を選ぶほうが簡単です。
松井証券やその他の証券会社を選ぶのはあり?
楽天証券とSBI証券以外にも、新NISAを利用できる金融機関はあります。
現在の記事では松井証券も並べていますが、初心者向けの比較記事としては、まず楽天証券とSBI証券の違いを理解すれば十分だと考えます。
松井証券、マネックス証券、auカブコム証券などが普段使っているカードやポイントと合う人は、候補に入れて問題ありません。
ただし、比較対象を増やすほど決めにくくなります。S&P500やオルカンなどのインデックスファンドを長期積立する目的なら、次の条件を満たしているか確認すれば十分です。
- 買いたい投資信託を取り扱っている
- 新NISAに対応している
- 積立設定を自動化できる
- 手数料や信託報酬を確認できる
- 自分が使う銀行・カードとの相性が悪くない
条件を満たしているなら、最後は使いやすさで決めても大きな問題はありません。
子ども2人・一馬力家庭の僕が楽天証券を選ぶ理由
僕は現在、自分のメイン口座として楽天証券を使っています。
理由は、楽天証券の還元率が必ず一番高いからではありません。
- 楽天銀行をメインバンクにする方向で整理している
- みずほ楽天カードを投資と日常決済に使う予定
- 子どもの銀行・証券口座も楽天へまとめる予定
- 口座やカードを増やさず、家計管理を簡単にしたい
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を長期積立する目的に必要な機能がある
この条件を考えると、僕の家計では楽天証券が自然でした。
以前はポイントやカードの還元率を細かく比較していましたが、サービスを増やすほど、ログイン先、引き落とし日、ポイントの使い道が増えて管理が複雑になります。
最終的には、還元率のわずかな差より、家計全体を把握しやすいことを優先しました。
ただし、妻のSBI証券まで無理に楽天証券へ変更する必要はないと考えています。夫婦それぞれの口座の役割が分かっていれば、別の証券会社でも管理できます。
この「本人は楽天証券、妻はSBI証券」という使い分けが、我が家の現時点での答えです。
新NISAの証券口座を選ぶ5つの基準
1.買いたい商品を取り扱っているか
まず、積み立てたい投資信託があるか確認します。
楽天証券とSBI証券は、主要な低コストインデックスファンドを幅広く取り扱っています。S&P500やオルカンを積み立てる予定なら、どちらでも困りにくいです。
【「新NISAはオルカンかS&P500どっち?会社員の僕がS&P500を選んだ理由」】
2.今使っているカードや銀行と合うか
証券会社に合わせて家計全体を変更するのではなく、今の家計に証券会社を合わせるほうが簡単です。
楽天カード・楽天銀行なら楽天証券、三井住友カード・OliveならSBI証券が分かりやすい組み合わせです。
3.無理なく自動積立できるか
投資は、始めることより続けることのほうが難しいです。
毎月手動で入金する方法より、給料やカードの引き落としに合わせて自動積立できるほうが、忙しい子育て世帯には向いています。
4.ポイント条件が複雑すぎないか
高い還元率が表示されていても、年間利用額、カードのランク、銀行残高などの条件が付く場合があります。
自分が普段どおり生活して達成できる条件なら利用する価値があります。しかし、条件達成のために不要な買い物をするなら、得ではありません。
5.家計を苦しくしない金額で続けられるか
証券会社よりも重要なのが、積立額です。
新NISAのつみたて投資枠は年間120万円ですが、満額を使う必要はありません。生活防衛資金や近い将来に使うお金を残し、値下がりしても売らずに済む金額で始めるべきです。
我が家も、現金が少なくなった時期には積立を止めています。無理に投資を続けて生活費が足りなくなるなら、NISA枠を埋める意味はありません。
銀行のNISA口座でもいい?
普段使っている銀行からNISAを勧められることもあります。
銀行でもNISAは利用できますが、一般にネット証券より商品の選択肢が少ない場合があります。また、銀行では個別株を取り扱っていません。
投資信託だけを買う場合でも、商品数、信託報酬、積立方法を確認してから決める必要があります。
担当者へ相談できる安心感を重視する人には銀行が合う可能性があります。一方、自分で低コストのインデックスファンドを選んで積み立てられるなら、楽天証券やSBI証券などのネット証券は有力です。
証券会社はあとから変更できる?
NISA口座の金融機関は、所定の手続きをすれば変更できます。
ただし、その年にすでにNISA口座で買付をしている場合、その年分の金融機関は変更できません。変更前の金融機関で保有している商品を、新しい金融機関のNISA口座へ移すこともできません。
変更前の商品は元の金融機関で保有し続け、新しい買付だけ変更後の金融機関で行う形になります。
最初の選択が一生固定されるわけではありませんが、変更すると管理先が増える可能性があります。最初からカードや銀行との相性を考えて選ぶほうが手間は少なくなります。
参考:金融庁「NISAを知る」
新NISAを始める流れ
証券会社を決めたら、次の順番で進めます。
- 証券総合口座とNISA口座を申し込む
- 本人確認書類とマイナンバーを提出する
- 審査完了を待つ
- 積立金額と商品を決める
- クレカ積立または銀行引き落としを設定する
- 初回買付後に設定内容を確認する
口座だけ開設しても、自動的に投資が始まるわけではありません。積立設定まで終えて初めて、毎月の買付が始まります。
【「新NISAを始める手順を初心者向けに整理|口座開設前に知っておきたいこと」】
まとめ:最も得な証券口座より、家計に自然に組み込める口座を選ぶ
新NISAの証券口座で迷ったら、まず楽天証券とSBI証券を比較すれば十分です。
- 楽天カード・楽天銀行・楽天ポイントを使うなら楽天証券
- 三井住友カード・Olive・Vポイントを使うならSBI証券
- 夫婦で同じ操作にそろえたいなら同じ証券会社
- 資産を分けて把握したいなら、夫婦で別の証券会社も選択肢
僕自身は楽天証券、妻はSBI証券を使っています。自分の口座を楽天証券にしているのは、楽天銀行やカード、子どもの口座まで含めて管理しやすいからです。
証券会社のポイント条件は今後も変わる可能性があります。しかし、家計管理のしやすさと積立を自動化できる便利さは、長期投資を続けるうえで大きな価値があります。
数百円のポイント差を追って口座選びで止まるより、自分の家計に合う証券会社を選び、生活を苦しくしない金額で始めることのほうが大切です。
※投資には元本割れのリスクがあります。サービス内容やポイント条件は変更される可能性があるため、最終的な判断は各社の公式情報を確認したうえで行ってください。

